校長室より【深い学びへの一歩】
入力日
2022年7月15日
内容
深い学びへの一歩
7月になって雷を伴う夕立が何日か続き、梅雨は明けるものと思っていましたが、今年は6月中に梅雨が明けました。最も短い梅雨だったのに加えて、最速の梅雨明けだったようです。7月に入ってとても暑い日が続き、もう夏本番といった感じです。
本校は二学期制をとっているので、夏休み前に全校の児童生徒が集まっての終業式はありません。その代わりにそれぞれの学部で集会を行い、7月21日から夏休みが始まります。コロナ禍中「第7波」の夏休みになりそうですが、今年の夏は一度きり。さまざまな工夫をしながら有意義な夏休みにしたいものです。■ 22日はショートケーキの日
1年365日、毎日いろいろな○○の日や○○記念日があるようです。毎月22日はショートケーキの日だそうです。なぜだかわかりますか。
月間カレンダーを思い浮かべてください。22日のすぐ上は15日――イチゴ(15)。つまり15(イチゴ)がのっているから、22日はショートケーキの日なんだそうです。私はこの話を聞いたとき、これに気づいた人はすばらしい、おもしろいと膝を打ちました。
■ きょうは何の日
NHKラジオ第1の朝6時台前半に「きょうは何の日」という2、3分のコーナーがあります。「○年前の今日、○○がありました」と始まり、その出来事の発端や経緯を簡潔に教えてくれます。私はこのコーナーが楽しみで、「今日はこんな日だったんだ」とか、「○年前の今日はそんなことがあったんだ」と妙に納得したり、嬉しくなったり、遠い昔の今日に思いを馳せ、勇気づけられることもあります。
■ 多くを知ること
今日は○○の日といった知識や情報を得ることは、もちろんすばらしいことです。ものごとは知らないよりも、たくさん知っている方がよい。ものごとやことばをたくさん知っていれば、それだけ考える材料やきっかけをたくさん持つことになりますから、より充実した生活やより豊かな生活を送ることができる可能性が高くなると思います。逆に知らないと、失敗する可能性が高くなるかもしれません。
■ 深い学びへ
ややもすると、私たちはものを知ることや、知識や情報(「なに」what)を得ることを勉強の目的にしてしまいがちです。たくさん知れば勉強した、たくさん覚えれば勉強したと思いがちです。しかし、単に知識や情報をたくさん得るだけでは、深い学びにはつながらないのではないでしょうか。
■ whatを得ることから、why & howと疑問を持つことへ
どのようにすれば、知識や情報を深い学びへとつなげることができるのでしょうか。
まずは、知識や情報――「なに」(what)――を得ることに加えて、「なぜ」(why)と「どのようにして」(how)という視点を持ち、疑問をもつことを常に意識するようにしてみてはいかがでしょうか。
「今日は○○の日か。ふーん、そうか」と納得して終わりではなく、そこからもう一歩踏み込んで考えてみる。なぜだろう、どのようにしてそうなったのだろうと疑問を持つ。そうすることによって、深い学びへと向かうことができるのではないでしょうか。
あらゆるものごとには、表面の見える部分と、その裏には考えや思いがあります。ここに意識を向けると、考えが深まり、より深い学びへとつながるのではないかと思います。身の周りのものごとを素直に受け容れることも大切ですが、身の周りに対して「なぜ」(why)と「どのようにして」(how)という視点から、疑問を持つことを意識してみてはいかがでしょうか。
(令和4年7月15日)
校長 鶴田 欽也閲覧数
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