校長室より【ありがとうございました】
入力日
2023年3月17日
内容
ありがとうございました
3月はじめ校庭の梅が満開になりました。1月下旬は強烈な寒波とともに雪が積もり、2月は寒い日が続きました。今年は春が遠いなあと思っていましたが、ここにきて一気に春が来たと感じます。桜の開花ももうすぐです。
3月14日に小学部・中学部第56回、高等部第50回卒業証書授与式を挙行しました。本校舎は小学部7名、中学部4名、高等部6名、分校舎は小学部1名、中学部6名の計24名の卒業生を送り出しました。
今年も新型コロナウイルス感染症対策として三部に分かれての卒業式となりました。今年も従来の送辞と答辞は簡略化しました。送辞は、在校生代表による「送ることば」の動画メッセージを視聴しました。答辞は、高等部では卒業生全員が参加した動画メッセージの「お別れのことば」を視聴し、本校舎小・中学部では卒業生代表が「お別れのことば」を述べました。いずれも学校生活のさまざまな場面を振り返るとともに、家族をはじめとする多くの人への素直な感謝の気持ちがよく伝わるものでした。コロナ禍にあっても、みなさんがこれまでがんばってきた様子やしっかりと学ぶ姿を思い出しました。
■ 「どうせ」をやめ、「どうしたら」と考えよう(卒業式式辞より抜粋)
皆さんは、ものごとがうまくいかなかったり、なにか失敗したりしたときや、辛いときや苦しいときなどに「どうせ私なんか…できない」とか、「どうせ僕なんか…ダメだ」と卑屈な考え方をしたことはありませんか。投げやりになったり、捨て鉢になったりしたことはありませんか。私自身これまでを振り返ると、ときに「どうせ自分なんか…」と落ち込んだり、考え込んだりすることがありました。
皆さんへ贈ることばは、この「『どうせ私なんか…できない』とか『どうせ僕なんか…ダメだ』という考え方をやめませんか」ということです。この「どうせ自分なんか…」という「内向きの思考」をやめて、「どうしたら自分は…!」と周囲へ目を向け、自分の目標を定め、具体的な手段や方法を考え、実際に行動してみてはどうでしょうか。「どうしたら…できるかな」と考えると、自分の周りのあらゆるものが違って見えることがあります。すべてを肯定できることがあります。何でも前向きに捉えられることがあります。
これから先、すべてが順風満帆とはいかないときもあると思います。そんなとき「なぜ自分は…できないんだろう」とか、「どうせ自分は…できない」などと自分を内面へ内面へと追い込むのではなく、「どうしたら自分は…できるだろうか」と目を外へ向け、目標を再確認し、具体的な手段や方法を考え実際に行動してほしい。そうすることによって、苦境が一気に拓けてくることがあります。皆さんにいつも夢や志をもって前向きな行動をとってほしいと思っています。
少し抽象的なお話になりましたが、「『どうせ』をやめて、『どうしたら』と考え、夢に向かって実際に具体的な行動をとろう」 —- これが卒業する皆さんへ贈ることばです。
■ これまでありがとうございました
この「校長室より」を始めて早いもので2年が過ぎました。金立特別支援学校のことを少しでも知っていただけたら、との思いで続けてきました。私事で恐縮ですが、この3月末日をもって定年退職となります。これまで拙文をお読みいただき、ありがとうございました。
お読みくださった皆様 Bon Voyage!
校長 鶴田 欽也
(令和5年3月17日)
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