『学び合い』について~その1

『学び合い』について~その1~

(ざっくり簡単に言うと、こんな感じです)

 

※『学び合い』とは、授業の方法論ではなく、「一人も見捨てない」という願いから発し、それを追求した結果です。「みんな」で「みんなができる・わかる」ことを目指します。

『学び合い』の3つの考え方(3つの柱)

(『学び合い』の手引書から)

 

学校観…学校は、多様な人と折り合いをつけて自らの課題を達成する経験を通して、その有効性を実感し、より多くの人が自分の同僚であることを学ぶ場である。

子ども観…子どもたち(・・)は有能である。

授業観…教師の仕事は、目標の設定、評価、環境の整備で、教授(子どもから見れば学習)は子どもに任せるべきだ。

 

『学び合い』の授業風景 (クラスが元気になる『学び合い』スタートブックから)

 

①授業の前(語り)

※ 学び合いの3つの考え方について子どもに語ることから始まります。

(例)

・自分のことだけじゃなく、みんなのことも考えられる、立派な大人になるために学校にきて学ぶのである。(学校観)

・君たちの可能性はすごい。みんなでなら、必ずできる。(子ども観)

・自分たちで学んでいけるし、自分たちで教えあうと授業内容がすごくよく分かるように

なる。(授業観)

 

②授業の開始(課題の提示)

めあては何か、授業の最後にどうなっていればよいのかを子どもたちに分かるように説明します。この時は、一斉授業と同じで、教師がクラス全体に説明をしている形です。時間は5分程度です。

(例)・今日のこの授業でのゴール(めあて)は、『全員が~を説明できるようになる』です。

みんなで教えあって全員が分かるようにしていこう。

 

③課題への取り組み(「さあどうぞ」と立ち歩きを奨励)

教師の「さあ、どうぞ」という声かけで、子どもたちに動きを促します。一人で、ペアで、グループで取り組むための動きが出てきます。決まると、子どもたちは課題に取り組みます。課題を終えた子は、教えあいます。

※ 教師は、分かろうとしている子、みんなのために動いている子に注目するように心がけて、いい行動している子どもたちの良さを全員に可視化し、子どもどうしをつなぐファシリテーターになります。

 

④本時の評価(達成度の確認)

時間になったら、その時間のクラスとしての学びについて教師が評価して終わります。

(例)

・「今日はみんなが課題を達成できましたね。さすが!」

・「今日は、達成できなかった人が〇人いるけど、みんながみんなのために精一杯できたかな?どうして、時間何にみんなができなかったと思う?どのようにすれば、時間内にみんなでみんなが課題を達成できるようになると思う?」と、投げかける。

まとめをしないことに不安を感じる先生は?

・今日学習したことをノートにまとめる時間をとる。

・今日学習したことの確認テストを行う。

※参考図書

『学び合い』の手引書 西川純著 ネットブック

『学び合い』スタートブック 西川純著 学陽書房

 


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