ペア研(5年1組・鹿嶋先生)
入力日
2021年1月28日
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ちょっと紹介が遅くなりましたが、1月25日(月)の1時間目に、鹿嶋先生のペア研の授業を参観しました。鹿嶋先生は、教職4年目の先生で、経3年研修の研究授業も兼ねての算数の授業でした。また、前週に事前検討なども行い、改めて、たくさん勉強をして、しっかりした指導案も作成しての授業でした。
単元は「円と多角形」で、この授業では、円の直径と円周の関係を調べて、円周は直径に比例することを理解することが目標となっています。円周=直径×3.14 ということを確認し、さっそく、個人で考えてみます。
実際に直径を式にあてはめて、円周がどのように変化するのかを試していました。
「円の直径が1cmずつ増えていくと、円周は3.14cmずつ増えていく」という説明と「円の直径が2倍、3倍、4倍となると、円周も2倍、3倍、4倍となる。」という説明が多かったようです。
実際に黒板に表を書き、確かめていきます。5年生は、黒板を使いながら、分かりやすく説明しようとする子どもたちがたくさんいます。とてもいいことです。
気付き=分かったこと として、「円周は直径に比例している」ということが言えます。「比例」については、既習の内容ですが、そのことがしっかりと理解できていないと、ここでの気付きの理解につながりませんね。
ここまでは、少し元気がなかった5年1組でしたが、次の問題を見るや否や、知的好奇心が湧き出てきた雰囲気でした。
問題
直径4cmの円の円周と直径1cmの円の4つ分の円周はどちらが長いか?
鹿嶋先生が黒板に示した図を見て、ざわざわ・・となり、第一印象でどちらが長いかを尋ねると、「直径4cmが長い」「直径1cm4つ分が長い」「同じ」などいろいろな意見に分かれました。そのまま、グループタイムに入ると子どもたちはお互いに自分の考えを伝え合い、どうなるのかを確かめていました。
「えっ どっちかなぁ?」といったように、ちょっとだけ、子どもたちの気持ちを動かすような「いい問題」を示すことは大切なようです。
グループタイムの後は、全ての子どもが「同じ」になるということに気付いていました。
次は、
円周が157cmの円の直径は、円周が31.4cmの円の円周の何倍でしょうか?
という問題です。
この問題の解き方で、「比例している」ということが本当に理解できているかどうかが分かりますね。
最後は、もう少し、そのことをしっかりと押さえられるとよかったですね。
鹿嶋先生は、算数の授業における「見通しのもたせ方」を課題にペア研に取り組んできていますが、この授業では、いい感じでできていたように思います。後半の練習問題に取り組む際に、グループ活動などを仕組んで子どもたちの深い思考を促そうと考えていたようですので、前半がやや教師主導で硬い感じの授業になってしまいました。また、「比例」という言葉にちょっとこだわりすぎて、時間がかかってしまいました。授業全体を見通しながら、山場となる場面で必要な時間をかけられるように、メリハリのある授業展開ができるようになるとさらによくなりそうです。
5年生の子どもたちは深く考えることができる子が多いので、グループや学級全体での思考の深まりを促すことができるとさらによく理解できるようになりそうです。
お疲れ様でした。