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R6卒業 東京大学理科Ⅰ類
入力日
2026年8月17日
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令和6年度卒業、東京大学理科Ⅰ類合格者の合格体験記です。
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【原稿】
私は一年の浪人の末東京大学理科一類に合格したものです。受験勉強を通して手に入れた知見を後輩のみなさんに伝えようと思いこの場にいます。自分の現役時に言及したのち、私の受験に対する意見を紹介させていただきます。
まず現役時について、私が東大を志望し始めたのは3年生の6月でありこれは東大受験者全体で見てもトップレベルで遅かっただろうと思います。私はサッカー部に所属していましたし、文化祭ではバンドのギターボーカルもさせていただいたこともあり、西高祭が終わるまでは勉強一本という姿勢ではありませんでした。西高祭以降は勉強のみに意識を集中して必死にあがきました。結果的にはこの年は理科二類を受験したのち約8点差で不合格となります。ここで一つ言いたいことは私はこの結果に後悔はしなかったということです。途中で部活をやめていれば、バンドをしなければ、現役で合格していたのではないかと
思うこともなかったわけではありませんが、一生に一度の思い出としてそれらをやり抜いたことにはとても満足だったのです。みなさんも学校行事や部活には悔いの残らないように全力で取り組むことをお勧めします。きっと人生の重要な糧となるはずです。
私の浪人時についてですが浪人の間は勉強をひたすらしただけであるため話すべき内容がないとともに、現役生であるみなさんに浪人時の私自身の話をするのもどうかと思うのでさっさと次の話に行きたいと思いますが、その前に一つ忠告しておきたいことがあります。それは浪人を前提にするなということです。浪人の成功率は実は2割程度と言われています。今年一年いろんな浪人生を見てきた身から言わせてもらえば、浪人でうまくいくやつの共通点は現役時に落ちた理由が、時間が足りなかった、の一点であるということです。ここで時間というのは試験時間のことではなく試験までの準備時間のことです。やる気、根気、能力等が十分でしかし時間だけが足りなかった場合に浪人は成功するのだと思います。現役時から浪人を見越して生活していてはとてもその条件に合致するとはいえません。現役で絶対に受かるぞという強い信念を持って受験に臨んでください。それでは次に進みます。
私が現役時、浪人時を経て得た考えは、受験は努力量の勝負であるということです。これはつまり「才能」や「地頭」という言葉に逃げてはいけないということです。現役時、浪人時を通して頭のいい奴ほど勉強していたというのは紛れもない事実です。スポーツ同様勉強にも得手不得手があるのは重々承知ですが、たとえ東大だとしても、合格するのに才能はいらないのです。正しく、効率よく努力をすることだけが必要なのです。ここからはその正しい、効率の良い努力のために勉強全体、そして教科ごとに重要なことを紹介させていただきます。
まず勉強全体として、特に東大に合格するためには最も重要なことですが、弱点を作らないことにはこだわって欲しいと思います。先ほどから述べている正しさとはまさにこのことを指していて、何かに手を抜くようでは受験を勝ち抜くための姿勢として不適切だと言えます。そもそも勉強は自分自身の将来のためにすることですから、自分のためだと思ってすべての科目に真剣に取り組んでほしいと思います。
次に教科別に話していきます。
まず国語についてです。国語は都会の受験生が苦手とする科目なので我々にとってとても狙いどころといえます。まずは古文漢文を徹底的に仕上げましょう。これらは1,2年の段階で授業で扱ったことを完璧にしておかなければ共通テストでさえ戦えません。古文漢文は知識の暗記だけで優に合格点をとれるので決して落としてはいけません。現代文の能力に関しては私自身現役時からほとんど変わっておらず、伸ばすのが非常に難しい部分だと思っているので他の科目を完成させてからにすべきだと思います。注意して欲しいのはこれはつまり現代文は手を抜けと言っているのではありません。日々の授業で集中して練習することで現代文の能力が低下することを防ぎつつ、自分の時間では現代文よりももっと点数の伸びが期待できる科目を優先的にするべきということです。
次に数学についてです。私自身現役時はずっと数学が苦手だったのでみなさんの気持ちはよくわかります。私が浪人時に数学力が飛躍的に向上した方法を伝えようと思います。それは数学を暗記ベースの科目だと解釈して体系的に頭の中に入れるということです。世間には暗記数学という言葉があり、さらにはそれを毛嫌いする人もいるようですが、はっきり言えば暗記せずに数学ができるのは本当の天才だけだと私は思っています。例えば√2が無理数であることを証明しろと言われればここにいる全員がまず背理法を思いつくと思います。いや正確には“思い出す”と思います。なぜならそう習ったことを頭の片隅で覚えているからです。もし背理法を習っていなかったらこの証明を一体何人ができるのでしょうか。少なくとも私はこんな短時間ではとても解けないでしょう。もし解ける人がいればその人は私の定義する天才に属するわけです。ここからいえることは、結局大半の人は数学をこれまでの経験から解いているということです。私は数学においてこれを暗記と呼ぶことにしており、私自身も含め凡人が入試問題と戦うための最大効率の手段だと信じています。具体的には問題を解くときになんらかの解法を使うと思いますが、その解法のみならずその解法を使うに至った経緯をすべて頭の中に入れるのです。そうすることで別の問題が来ても正しく解法を選択できるのです。入試のことに特に言及すれば、共通テストまでは初見の問題でなくてよいので解いて解法およびその経緯を暗記し、共通テスト後に過去問でその大学の形式になれる、および初見の問題に対応する練習をする、ということで問題ないと思います。
次に理科についてです。理科は学校のカリキュラムではまず間に合いません。特に最難関大学を狙う人は自分で参考書を買って解き進めておかなければなりません。
私は物理と化学選択なのでこの二つに言及します。まず物理に関しては理解を絶対優先します。物理は覚えて解くなんて芸当は全く通用しないので芯から理解できるまでは時間がかかろうともうやむやにして次に進むなんてしてはいけません。これは逆に言えば一度理解してしまえば演習を繰り返す必要は必ずしもないということでもあります。一つ一つの問題に時間をかけて取り組みましょう。参考書は学校で配られた問題集を終わらせたのちに自分の志望校に見合った問題集を追加で解き切れば大丈夫だと思います。
次に化学についてです。化学は知識の暗記がかなりものを言います。無機化学、有機化学は言うまでもなく、理論化学でさえも解法の暗記によって東大でさえも合格ラインに到達します。しかしこれは逆に言えば、物理とは違って反復的な演習がとても大事だということなので時間がかかります。すきま時間を有効に使って知識を十分に蓄えましょう。参考書は物理同様学校で配られた問題集を終わらせたのち、自分の志望校に見あった問題集を追加で解き切れば問題ありません。
最後に英語に関してです。英語はとにかくシャドーイングを毎日してください。シャドーイングとはスクリプトを見ずに英語の音声を聞きながら、聞こえてきた英文を聞こえてきたとおりに声に出して繰り返す、というものです。これは最強の英語勉強法だと思っていて私の場合は、シャドーイングを始めて1か月ほどでまず英文の読解スピードが飛躍的に向上し、3か月ほどしてリスニング力の向上を実感しました。これらの能力は共通テストにおいても当然ものすごく役立つものなのですべての受験生がシャドーイングをするべきだと思います。みなさんもぜひやってみてください。単語、文法に関しては暗記するしかありません。割り切りましょう。
最後に息抜きに関してですが、私は浪人時必ず運動をするようにしていました。運動によって勉強効率が飛躍的に向上するという話もあるので受験生のリフレッシュには最適だとおもいます。あくまで息抜き程度にですが、ぜひやってみてください。
終わります。

