主権者教育講演会(12月12日)
入力日
2022年12月19日
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12月12日月曜日、7限目の時間に佐長健司(福岡女子短期大学)先生を講師に迎え、主権者教育講演会を実施しました。
学校の主権者教育は「有権者になるとは」「選挙の心構え」といった内容が多くなりがちですが、今回の講演は「誰が主権者になるのか?」という演題で、そもそも主権者として私たちは自律的に生きることができるのか?という哲学的な問いについて考える時間となりました。
自ら選ぶ余地なく世界に生まれ、周囲の人や環境の中に「投げ込まれた」存在が私たちです。無意識のうちに、日々のできごとや関係の中に埋没し、周囲に同調しながら自分を見失っているのではないか。本当は「意思決定」ができていないにもかかわらず、選択をしていると思い込んでいるのかもしれない。ドイツの哲学者ハイデガーの言葉を使いながら、そもそも私たちは「ひと(ダス=マン)」として自己を見失って(「頽落」して)すごしているのではないか、と問いかけられました。
主権者としての実践的な学びも必要ですが、このような実践を基礎づける本質的な学びこそ、西高生には必要だと考えさせられる講演となりました。