芸術の秋、一冊の本とともに
入力日
2023年11月10日
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11月7日(火)、7限目 校内読書会をおこないました。
今年度の1年生のテキストは、
「逆ソクラテス」( 著者 伊坂幸太郎 )。
あらすじは、小学校を舞台に、不公正、偏見、いじめといった諸問題に子どもたちが立ち向かっていく内容です。
正解の分からない現実的な難問に、どう向き合えばいいのかをストレートに訴えかけてくる内容になっています。
5つからなる短編集で、交互に密接なつながりはありませんが、それぞれのタイトルに「アンチ」を表す文字が添えられており、トータルで一般通念に対する疑義を想起させる作品です。
2年生は「あん」( 著者 ドリアン助川 )。
あらすじは、線路沿いから一本路地を抜けたところにある小さなどら焼き店。
千太郎が日がな一日鉄板に向かう店先に、バイトの求人をみてやってきたのは、70歳を過ぎた手の不自由な女性・吉井徳江だった。
徳江のつくる「あん」の旨さに舌をまく千太郎は、彼女を雇い、店は繁盛しはじめるのだが……。
偏見の中に人生を閉じ込められた徳江、生きる気力を失いかけていた千太郎、ふたりはそれぞれに新しい人生に向かって歩き始める内容です。
これまでの事前準備として
10月13日(金)に1.2年に、テキストに配布。
10月31日(火)LHR時に事前活動。
そして、11月7日(火)7限目にクラス読書会が開かれました。
なお、会の進行は図書委員が行うため10月24日(火)に生徒図書委員会(読書会の運営について)が開かれ、1年2年の図書委員は事前に討議の柱を建てて綿密な計画を練っています。
クラス討議では、さまざまな意見が出て、「同じ本を読んでも、興味・関心や視点によって感じ方や受け取り方がここまで違うのか」という感想がほとんどでした。
図書委員からは、「正解や間違いがあるわけではないので、それぞれの価値観を認め合いながら会を進行するのは難しかったが、とてもいい経験になった。」と反省が出ました。
普段は話をしないクラスメートの考え方や価値観をすることができて有意義な読書会でした。