学校長のあいさつ
令和6年4月1日
新年度のご挨拶
佐賀県立武雄高等学校長 下村 昌弘
校門から校舎へと昇る坂道(通称「武高坂」)の両側に林立する桜並木も冬の間、寒々と木肌を風にさらしていましたが、その内側に潜めていた生命力を陽春の日差しの中で一斉に解放させ、例年以上に鮮やかなピンクの花を咲かせています。
これまでの数年間、新型コロナ感染症による未曾有のパンデミックにより様々な制限が強いられ、十分な教育活動も展開できませんでしたが、昨年5月に感染法上の位置づけが5類となってから、徐々に日常を取り戻してきました。
春休みの運動場や体育館からは部活動に汗を流す生徒たちの声があふれ、今を盛りと咲き誇る桜のように、学校は冬を耐え抜いた若い息吹がほとばしり始めています。
さて、武雄高等学校のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
前年度に引き続き、本校の校長を務めます下村昌弘です。引き続きよろしくお願いいたします。
本校は、明治41年に開校し、爾来幾多の変遷を経ながら、115年の歴史を重ねてきた伝統を誇り、また、中高一貫教育校として今なお発展している進取の精神あふれる学校です。
校是である「質実剛健」「報恩感謝」を精神の中核に継承しながら、「高い志と未来を切り拓く力を持ち、多様な人々と協働しながら、持続可能な社会の実現を目
指して、地域や国際社会が抱える課題解決に向けて主体的に行動できる人間性豊かな人材を育成する」ことを学校教育目標として学校教育活動を推進していきます。
本校で学ぶ生徒たちは、それぞれが主体的に自分の将来を見据え、高い目標をもって、日々の生活を営んでいます。
今春の大学入試でも、卒業生の皆さんは、名古屋大1名、大阪大3名、九州大12名、佐賀大19名、長崎大15名、熊本大9名を始め、国公立大学122名と、それぞれの生徒が自分らしいキャリアを達成してくれました。
また、学業のみならず、部活動にも一生懸命に取り組み、書道部や少林寺拳法部、弓道部は全国レベルの実績を残し、多方面で活躍をしています。
その他、武陵祭(体育祭・文化祭)をはじめとするたくさんの学校行事、「日本の次世代リーダー養成塾」や武雄市との協働による「武雄市まちづくり参画事業」といった校外体験活動への参加など、様々なアクティビティに主体的・能動的に参加しています。
本校では、体験を体験に終わらせない、そこで湧きおこった興味・関心をさらに深堀りすることを大切にしています。学問的な興味・関心はもとより、SDGsや地域おこしなどの現代的な課題、今自分が熱中しているスポーツや文化芸術分野など、自分が一番自分らしいと思える領域について、広く調べ、深く考える、そういう学びを推進しています。
こうした学びをとおして、自分のキャリア形成に役立てる、言わば高いレベルでの「文武両道」を実践しているところです。
また、今年度はコミュニティ・スクールとしての体制を整え、佐賀県教育委員会指定のSAGAスマート・ラーニング指定事業に取り組みながら、探究を中核に据えた「唯一無二の誇り高き学校づくり」、存在感のある学校づくりに邁進するとともに、「ほめるからはじめる。はじまる」をモットーに、生徒の自己肯定感・自己有用感を育みながら、自主性・主体性を備えた人間的自立にいざなう教育支援に尽力いたします。
いずれにしましても、こうした教育活動をとおして生徒はもとより、保護者、地域、県民の皆様の期待に応え、信頼ある学校づくりに向けて、教職員一丸となって、子弟同行、ともに修行に専心する覚悟です。
今後とも、恵まれた教育環境の中、生徒の皆さんが充実した武高生活を送れますよう、皆様方のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。