学校長挨拶

 

満開の桜の元で令和7年度、青嶺中学校三年目の春を迎えることができました。

今年度は全校生徒95名での船出です。

 

黒川中学校、波多津中学校の二つの学校が町区を超えて合併したのが平成12年、今から25年前のことです。それぞれの中学校は二つの町の皆さんの思いや願いがこもった立派な校舎を持ち、大切に大事に運営されていたと聞いています。また校舎を取り壊した際の木材も、最後まで無駄にならないように活用されていたそうです。色々な思いを抱えながらも、全ては子どもたちのためにと、合併を決断して下さった当時の皆様の深い愛情に心より感謝いたします。そして、二つの町の皆様から預かった大事な子どもたちを職員一同一生懸命に育てて参ります。

 

開校以来受け継がれてきた「学ぶ心・鍛える心・磨く心」の三つの校訓には未来へとつながる願いや思いが詰まっています。

「学ぶ心」には、疑問に感じたことや、興味をもったことを粘り強く追究し、自分の手で人生を切り拓き、よりよい世の中をつくっていってほしいという願いが込められています。

授業や学習活動では仲間との「対話」を行います。仲間と意見を交わし合いながら、違うことから学び、自分の思考を広げたり深めたりしてほしいという思いで授業づくりに取り組んでいきます。自分も、自分とは異なる考えの他者も、尊重し大事にすることで、暮らしやすい世の中を共に目指していきます。

 

「鍛える心」には、中学三年間の中でしかできない活動に、仲間と力を合わせて全力で、積極的に取り組んでほしいという思いが込められています。経験を通して心と体を鍛え、成し遂げた自信と、仲間たちとの一生心に残る思い出とが詰まった、充実した学校生活を送ってほしいという願いが込められています。

 

「磨く心」には、他者との対話や交流を通して、自分を磨いてほしいという思いが込められています。簡単には答えが見つからないようなときにも、粘り強く対話を重ねたり、諦めないで追い求めたりすることで、集団としても個人としても磨かれ成長していきます。互いが「違う」ことを受け止め、だからこそ対話を通してみんなが安心して生活できるには、どうするべきかを考えていけるように促します。磨かれた「対話する力」は大人になったとき、大いに役に立ちます。今は世界の各地で戦いや対立が起こり止むことがありませんが、「対話する力」を鍛え、磨き続けることで、子どもたちはきっと明るい未来を築いていく大人になってくれると私は信じています。

 

両町の地域の方々、保護者の皆様の大いなる愛情に抱かれながら伸びやかに成長する子どもたちと共に、私たち教職員一同、安心感に溢れた学校づくりをすすめて参りますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

 

伊万里市立青嶺中学校 校長 田中 泰司


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