20200707 道徳の授業
入力日
2020年7月7日
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梅雨の長雨が続く毎日です。でも、子供たちはしっかり学習しています。
4年道徳「決めつけないで」です。主人公の「わたし」は、普段からあまり人前で話すことがないちさとには、劇の主役は無理だと決めつけていました。しかし、放課後ちさとが汗をにじませて何度も何度も練習する様子を見て、自分の見方や考え方を恥ずかしく思います。そして、ちさとが主役に立候補したとき、学級のみんなは無理だと決めつけますが…。
この人はいい、あの人はだめ、と決めつけた考えをしがちな子供たちの心をゆさぶり、公平に物事を見るという心を育てる教材です。この日の授業では、ふだんの自分の行動や気持ちをふり返らせながら、子供たちと先生のやりとりの中で考えを深めていく授業になりました。
同じく4年道徳「いのりの手」です。画家デューラーの実話に基づいたこの教材。ともに画家を目指した友人ハンスが「絵の勉強をするお金を稼ぐために、二人交代で働き仕送りをしよう。先に俺が働くから君が勉強してくるんだ」と約束し、デューラーが数年後に戻ってきたときには、鉄工所の重労働を続けたハンスの手は絵が描けないようになっていたのです。
ハンスの手を見ておいおいなくデューラーに「心配するな」と笑って答えるハンス。そして、デューラーは絵の描けなくなったハンスの手を描きます。これが有名な「祈る手」の絵です。この教材を通じて、ふだんの自分の心をふり返り比べながら「真の友情とは」と子供たちは考えていきました。
道徳の授業は、道徳性を育てる「要の時間」と言われます。子供たちは、ちょっとした考えの違いや自分勝手な行動などで、言い合いになったり、どちらかが我慢をしてしまったりする場面にしばしば出会います。そういう場面で、行動の判断基準になるのが、道徳の授業で学んださまざまな「価値」なのです。自分の行動をふり返ったり、考えをきちんと伝えたり、折り合いをつけたりすることをしながら成長していける子供たちを、毎週1時間の道徳の授業の積み重ねで育てています。