20200519 くすのき(楠)とせんだん(栴檀)
入力日
2020年5月19日
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佐志小学校の運動場に、2本の大樹が立っています。山側の青々茂っている木が「くすのき」。そして、海側の薄紫色の花を咲かせている木が「せんだん」です。
くすのきは、ご存じ佐賀県の木でもあります。多くの神社や県内ほぼすべての学校に植えられています。
くすのきは、英語でcamphor tree(カンフルツリー)。カンフル注射のカンフルは、このくすのきの名前が由来です。医薬品や、樟脳(しょうのう)と呼ばれる防虫剤として利用されています。
こちらがせんだん。英語ではchinaberry(チャイナベリー)。
5弁のかわいらしい花びらを開き、よい香りを漂わせているこのせんだんの木。「栴檀は双葉より芳し」~将来大成する人は幼少のころからその気を発している~とたとえられることから、昔は学校や大きな屋敷など好んで植えられたそうです。
これらの運動場の木々は、今から84年前の昭和11年(1936年)、児童数の増加に伴い、山側にあった佐志小学校の敷地が狭くなり、海岸を埋め立てて校舎の一部や運動場を今の場所に増設した時に植えられたと言われています。
子供たちのひいおじいちゃんやひいおばあちゃんが子供だった頃から、毎日毎日、雨の日も風の日も、このくすのきとせんだんの木は、佐志小の子供たちの成長を見守り続けてくれています。子供たちが大人になる頃には百歳になるこのくすのきとせんだんの木のように、子供たちも、逞しく、健康で長生きをしてほしいと思います。