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思い出のアルバム㉞「石造物10」
入力日
2020年8月5日
内容
「知る人ぞ知る(知ってる人しか知らない)石造物」第10回目は、国道以南、東寄りの某所です。
「庚申」についてはここでも何回か取り上げてきましたが、おさらいすると古代中国に由来する「六十日毎の庚申(かのえのさる)の夜には人間の身中から『三尸(さんし)』という虫が抜け出してその人の罪悪を天帝に報告して寿命を縮めるため、庚申の夜は集まって眠らないようにする」というものです。
この場所は寛政元年(1789)の地図にも「庚申」と表記されており、古くから信仰されていたことが分かります。
時代が下ると飲酒飲食が主体となり、また目的も現世利益などへ変化します。この碑にも「現世安穏」「後生善処」の文字が見え、当時の人々の心情が伺えます。
このように特定の日の集団行事に「日待」「夜待」等がありますが、その内「二十三夜待」は本来月齢二十三日の夜に行われた信仰行事が、特定集団の定期的な懇親の場として今日に継承されています。「主に同年代男性で組織されるニジュウサンヤマチ」と書けばそれが何かピンとくるのではないでしょうか。
※石造物の多くは信仰の対象であり、また私有地内に祀られる例もあるので、探訪される場合は常識の範囲で、礼節をもって、周囲の安全にも注意していただきたいと思います。
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