HOME >
- >
- 復興に向けて、人と人との助け合い
復興に向けて、人と人との助け合い
入力日
2020年3月12日
内容
九州北部豪雨災害から約2か月。本校生徒が参加した復興ボランティアの様子を紹介します。
8月27日から28日にかけて九州北部を襲った豪雨により、武雄市内の多くの民家や施設が浸水被害を受けました。私の住む若木町は武雄市街地から少し離れたところにあるため、大きな被災はありませんでしたが、テレビや新聞で「中心部や近隣の市町村が甚大な被害にあっている」ということを知りました。武雄市民ネットワークの連絡を受け、ボランティアの計画があることを知り、「同じ市民として何かできることはないか。今こそ助け合いが必要」と感じ、被災された地域の復興支援ボランティアに参加しました。
当日の朝、すでに東京や大阪などの県外からも多くのボランティアの方々がボランティア受付所に駆けつけていました。その時、「すごい。これこそ助け合いだ」と思うと同時に、「人と人との絆」を感じました。6人1組の班となり、被災現場に向かいました。私がお伺いした田中さんの自宅は、二階建ての一軒家で一階がほぼ浸水したとの事でした。すでに水は引いていましたが、部屋中に家財道具が散乱していました。田中さんが作業をしながら当時の出来事を話してくださいました。「あの夜は大雨の降りよったけん、なんか怖かねて思いよって、いつもは一階で寝よるけどそん時ばっかいは、二階に寝たとさね。寝ようとしても雨の音が気になって寝れんかったよ。自然の力にはかなわんなってわかったよ。」と聞き「被害の大きさ」や「自然の怖さ」を改めて感じました。復興作業は水を吸いこんだ畳の撤去から始まりました。たっぷりと水を吸った畳を4人がかりで外に出し、次に浸水した電化製品の撤去と台所にある食器等をすべて外に出しました。一階は全ての物が無くなり、その光景を見て、自然災害は一瞬で人の財産や命を失わせるとても怖いものであり、日頃の備えの必要性を改めて感じました。夕方に作業が終了し、田中さんから「ありがとうございました。この御恩は一生忘れません。」と言われました。その一言を聞き、どこか胸が痛くなりました。今回、ボランティアに参加したことで人の気持ちに寄り添い、人の立場に立って考え行動することの大切さが理解できたように思います。
森林工学科3年 緒方 敦也(武雄北中卒)
閲覧数
511