学校長あいさつ

 ごあいさつ

佐賀県立鳥栖高等学校

校 長 原 岡 秀 直

 

 鳥栖高等学校のホームページへ、ようこそおいでくださいました。
 皆さまには、本ホームページにて本校の様々な教育活動の様子を御覧いただき、本校の特色、また魅力に触れていただきたいと思っております。

 

 さて、本校は今年で創立98年目を迎え、令和9年度には創立100周年という大きな節目の時を迎えます。いよいよ伝統校としての風格も本格的なものになってきたとの思いが湧いてくるところでありますが、これまでの歴史を振り返ると、本校は決して伝統の上に胡坐を組むことなく、様々な契機を踏み台に絶えず新しい学校として成長しようという、気概に富んだ、常に若々しい学校であったようにも思います。どのような契機があったのか、いくつかの出来事を紹介させていただきます。
 まずは本校の設立に関わるところから。本校の前身である組合立高等女学校が設立されたのは昭和2年のことです。このころは、我が国はもとより世界的に経済的不況が深刻化しており、何かを造るということがとても大変な時代でした。しかし、そのような荒波の中にあっても、鳥栖を中心としたこの地域の方々は、町の発展のためには「女子の高等普通教育をしなければならぬ」との強い思いを抱かれ、県に頼ることなく地域の力だけで学校をつくり上げました。それが先の組合立高等女学校です。
 2年後の昭和4年。現在地に校舎を新築・移転し、佐賀県立鳥栖高等女学校として再出発をしています。このころ、「品位ハ身心ノ修養ニアリ」「常ニ知識ヲ深メ、道理ヲ極メ、作法ニ習熟セヨ」などの『品位10訓』(校訓のようなもの)というものが示され、学校の基礎が固まっていったようです。
 昭和10年ごろには5項目から成るいわゆる校訓が定められ、昭和22年ごろには戦後民主教育が進む中で新たな校訓が定められました。校訓が定まるということは、学校の進むべき道、新たに目指すべき方向性が定まったということになります。
 また、昭和23年には学制改革により佐賀県立鳥栖高等学校と改称し、翌24年からは男女共学が実施されています。現在に通じる新たな道筋ができたといってもよいでしょう。
 昭和40年代を迎えると、「わが校の歩みを改めて認識し、その将来に資するよすが」とすべく、本校初の校史ともいえる『創立40周年記念誌』が編纂されました。記念誌の巻頭言に先の言葉があり、本誌は、過去を振り返る貴重な資料でありつつも、これからの本校はどうあるべきかと考えさせる重要な問いが投げかけられており、現状に安住することを潔しとしない先達各位の熱い思いが籠った傑作です。
 平成に入ると「新生鳥栖高校」を合言葉に、学校の活性化や学力向上対策に力を入れ、特に、大学進学者数は飛躍的な伸びを見せるようになりました。平成5年に現在の校訓「知を愛し 和を敬い 心を培え」が制定され、「新生鳥栖高校」を象徴する言葉となりました。暫くたって平成19年度には併設型の香楠中学校が開校し、新たに中高一貫教育校としての歴史も始まりました。そして3年後には、本校にとっての大きな節目となる100周年を迎えます。

 今、私たちは、「知を愛し 和を敬い 心を培え」という中高共通の校訓のもと、世に有為な人材(人財)の育成を目指して教育活動に取り組んでおり、今後さらなる進化・発展を遂げるべく、より質の高い教育活動に努めなければならないと決意しているところであります。歴史を振り返ったとき、学校が次のステップに入るきっかけは様々あったように思いますが、常に次を、あるいは先を見据えていた諸先輩方の志、気概に負けぬよう、私たちも新しい学校の姿を追い求めてまいります。
 ホームページを御覧いただいた皆様には、中高一貫教育校である鳥栖高校・香楠中学校の、あるいは両校生徒の応援団として、末永く御支援くださるようお願い申し上げ、挨拶といたします。

                           令和6年4月吉日


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