本應寺と塩田石工
■本應寺と塩田石工
1. 本應寺山門と仁王像
これは、本應寺の山門です。1732年に建立されました。左右には、塩田石で
作られた仁王像が建っており、嬉野市の指定文化財になっています。高さは、
1.87mでたくましい体とユーモラスな表情をしています。片方の仁王像は口を
閉じ、もう片方は、口を開けて怒りを表しています。仏の敵から本應寺を守って
います。
2. 本堂と庫裏、阿弥陀如来
左の写真は、本應寺の本堂と庫裏です。右側の本堂は1744年に建立され、左側
の庫裏は、1813年に建立されました。塩田宿には、宿場の記録が残っています。
お殿様など身分の高い人が泊まるところを本陣といいますが、本應寺の庫裏の
奥座敷が本陣として利用されていたようです。私は、お寺にも、身分の高い人が
泊まるというのにびっくりしました。また、お寺もそれに応じて、工夫をしてい
たのだと分かりました。
右側の像は、本應寺にある阿弥陀如来像です。阿弥陀如来像は、1825年に作ら
れました。作った人は、筒井幸右衛門という人です。この像には塩田石が使われ
ています。
3. 本應寺周辺の塩田石工の技術
(1)常在寺仁王像
これは、常在寺の仁王像です。高さは2.4mもあり、塩田石で作られています。
作った人は筒井幸右衛門たちです。本應寺と違い、大変いかめしい顔をしています。
片方の像は口を開け、もう片方の像は口を閉じて怒りを表して、仏の敵から常在寺
を守っています。
(2)町浦と石垣タナジ
これは、塩田の町浦にある石垣とタナジです。石垣には、塩田石工の優れた技術
が見られますよ。よく見ると右側と真ん中では、石の積み方が異なっていますね。
町浦には、いろいろな石の積み方が見られます。タナジとは、川に降りる石段の
ことです。昔の人は川の水を生活用水として利用していたことが分かります。
4 . 学習して分かったこと・思ったこと
・本應寺山門の仁王像は、本当は怖いはずなのにユーモラスな顔をしているところ
が他のところと違ってユニークだと思いました。
・昔は、本應寺の庫裏にお殿様が泊まっていたことが分かりました。それくらい
立派なお寺だということが、改めて分かりました。
・塩田津には、立派な石像がたくさんあることが分かりました。塩田石工の技術の
高さを感じることができました。
・町浦の石垣を見ると、時代とともに、技術が進歩していることが分かりました。