九州地区盲学校PTA大分大会に参加して
入力日
2024年7月29日
内容
7月11日・12日大分県立盲学校で、九州地区盲学校PTA連合会総会並びに研究協議会 大分大会が開催されました。本校から2名の保護者が参加されましたので、お知らせします。
【参加者所感】
7月11日、12日に開催された大分大会へ参加し、大変有意義な時間を過ごさせていただきました。初日の総会を皮切りに、研究協議会(講演及びグループ協議)でも活発に意見が出され、参加された皆さんの、情報を得たい、知りたいという熱い気持ちに圧倒されました。また、夜の懇親会で本音の部分で話すことができたことも、自分にとっての大きな収穫でした。絶対的マイノリティーである視覚障害者は県単体で声を上げ続けることも大事ですが、九州地区が一丸となって権利を勝ち取っていくことも不可欠であることを確認した2日間でした。
最後になりますがこのような機会を与えていただいたこと、大変感謝しています。ありがとうございました。
【会長 報告】
毎年7月中旬の木・金曜日の2日間にわたり九州各県持ち回りで開催されており、今年は大分県にてハイブリッド形式で行われました。コロナ前までは初日は会長部会、校長部会に分かれて協議、翌日はその報告後、講演会という流れでした。
コロナ禍では対面での参集が難しくなりました。しかし、3年前ちょうど佐賀盲が主管校だったこともあり、校長先生、PTA会長全員で一つのテーマのもとにオンラインで協議を行うスタイルをとり、オンライン開催をしました。その翌年も鹿児島でオンライン開催、そして昨年は対面・オンラインのハイブリッド形式で1日間福岡で実施されました。個人的にはやはり対面形式がちょっとした話やデリケートな話ができ心的距離も縮まり、九州各県がつながり、日常に生かせるヒントも得られ、とても意義があると感じています。各県の校長先生方に親の率直な思いを共有していただくことで、各単体の努力ではなかなか解決しない事案(例えば、あはき以外の進路先の開拓)を知恵と実践を共有することで各県が実績を作り、視覚障害者雇用の大きなうねりにつなげたいと願っています。
今回は、有限会社ウエノお志ぼり商会の宮本代表取締役、社会福祉法人庄内厚生館 福祉型障害児入所施設栁田園長と同法人多機能型事業所の四井管理者さまより、「障がい者雇用の実際」と「子どもたちの社会参加に向けて ~家庭・学校・企業や就労施設の役割~」のテーマで講演及び全体協議を行いました。
一度雇ってもらえれば「障害者雇用は企業が成長するきっかけとなる」と実感してもらえます。それをまだ障害者雇用をしていない企業さんにどう分かってもらえばいいのか。熱意と子どもの実態を事前に正しく知ってもらうことだと感じました。同時に社長さん側も社員に対してどれだけ障害者雇用について本気なのか本気度が試され、ここが一番大事だとお話されました。私たち親もアンテナを張って熱量のある社長さんを探し出し、視覚障害を正しく理解してもらう努力が必要だと思いました。『情報の8割は視覚から』というワードが、『視覚障害者は2割の情報しか持たない=低能である』という誤解を生んでおり、他の方法で情報を得ていることがあまり知られていません。他にも、怪我の心配や安全を担保できない不安が強く躊躇されるようです。
来年の九盲Pは沖縄です。前回の沖縄開催時の講演で、全盲の保育士さんを採用した園長先生の信念が忘れられません。
「保育士が晴眼者だったら怪我の心配はないのか!」と、園長会で不安を一蹴した気迫。
来年度もまた同じように大きな波を巻き起こしてくれるだろうと期待を込めて、報告といたします。
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