12.7 初任者研修 研究授業(牛島先生)
入力日
2023年12月12日
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12月7日(木)の1時間目に、今年度の新規採用 牛島 風香 先生の国語科の研究授業を行いました。
単元名は「2の2オリジナル「お手紙」紙しばい見せ隊 出動!」で、教材「お手紙」を取り扱った全10時間の6時間目の授業でした。子どもたちが授業に臨む姿から素晴らしかったです。
この9か月の2年2組の子どもたちと牛島先生の成長がうかがえる素晴らしい授業でした。
子どもたちが音読に取り組む姿も真剣で、最後の一人になっても、しっかりと最後まで読んでいました。何に気を付ければよいのかをあらかじめ指示していることと、普段の授業から子どもたちが何事にも楽しく真剣に取り組んでいることの証であると思いました。
子どもたちと共に、第1時には学習課題を、そして、第2時には学習計画を設定しての授業ということが教室の掲示物などからもよく分かりました。子どもたちの主体的な態度も、授業のゴールなどの見通しが明確になっているからだと思いました。
この日は、佐賀市教育委員会から権藤順子先生もご参観いただきました。また、校内からも指導担当の熊本先生、真島教頭先生、教育実習生の久恒先生など、多くの先生方が参観しました。
この後は、
2年2組の子どもたちと牛島先生の授業の素晴らしかった点について、校長が感じたことを紹介します。
◎「2人(3人)でタイム」に取りかかる際の子どもたちの意欲が高いことと、取りかかりのスピードが速く、「○○タイム」の進め方を子どもたちがきちんと理解できており、定着していること
モチベーション(やりたいという気持ち)とスキル(やり方)とコンテンツ(子どもにとってやる内容が意味があるということ)の三つが整っていないと、グループ活動やペア活動はうまくいかないことが多いのですが、今日の活動は完璧でした。全ての子どもたちが真剣に、そして、楽しそうに活動していました。
◎板書において、「読み方を工夫すること」と「そのようにする理由」を分かりやすくセットにして示してあった点
このような学習では、子どもたちの意識が「どのように工夫するのか」ということに向かいがちですが、板書が適切で、その板書をうまく使いながら、そのことでどんな気持ちを表したいのかなどを常に考えさせることができており、それが本時の目標に迫ることにうまくつながっていたと思います。
◎子ども主体の授業の進め方が定着しており、牛島先生もそのルールの中で授業を行っている点
子どもが授業に「参画」する姿を久しぶりに見ました。子どもが次に発言する子どもを指名する(「同じ考えの人?」か「違う考えの人?」を尋ねるので、おおむね、全員がどちらかにあたりますね。)ことや、「先生に返します」といって、授業の主導権を教師に返すという手続きがあることが、子どもたちをより主体的にしていますし、教師主導ではない一斉授業が展開されていたと思いました。子どもたちがしっかりと発言する子どもを見ており、心から聴こうとする姿が表れていました。
子どもの主体性を大切にするのであれば、教師は、子どもに「グループ活動に、今から10分あげます」なんてことは言ってほしくないですね。例えば、「この活動に何分ぐらい必要ですか?」と子どもたちに尋ね、子どもたちの要望する時間と教師側が期待する時間の間で折り合いをつけて、必要な時間を教師と子どもの総意で決めていくことなどの手続きを踏むことで、子どもたちも授業の進め方にちょっとだけ、意見が言えるようになります。このように、「学習の進め方や時間などを子どもとの総意で決めていく」といったような、子どもが授業に参画できるようにする手立ての一つですね。
◎話し合いの質が高い点
発表して「みなさん、どうですか?」「いいで~す」みたいなワンパターンの形式的な話し合いではなく、「おーっ」「なるほど」「私の考えは似ています」と言ったような発言、つぶやきが多く聞かれていました。教室に掲示されていた話形を指導されたことと思いますが、そこを起点として、子どもたちがより自由度を増して、子どもの発言に対して、返しの発言をしていました。このことにより、子どもたちはより一生懸命に、友達がどのようなことを言っているのかを聞き取ろうとしていましたね。さすがです。
◎常に文に拠所を求める牛島先生の姿勢
これが、国語の授業の本質であると思います。「そのことはどの文から分かるのか?」といったように、根拠となることを本文中の文に見いだすことがとても大切です。牛島先生は常にそのように意識をもっており、これまでの学習も適宜、想起させながら、そこで出てきた文と比較するなどして、「かえるくん」や「がまくん」の気持ちなどを豊かに想像させていたように思います。
子どもたちと牛島先生の成長が強く実感できる素晴らしい授業であったと思います。
ご指導いただいた初任研指導担当の 熊本 輝美 先生、ご参観いただき、温かい励ましのメッセージをいただきました佐賀市教育委員会の 権藤 順子 先生 他、日頃から牛島先生の相談に応じてくれた先生方に感謝すると共に、牛島先生と2年2組の子どもたちの頑張りに心から敬意を表します。
学習のまとめとして、工夫を凝らして音読をしている子どもたちと本時の学習を振り返っている子どもたち