ハナコフェア講演会
入力日
2025年6月30日
内容
~ 命の尊さを学ぶ ~
ハナコフェア講演会を行いました
今からおよそ94年前、唐津高等女学校の4年生(今の唐津西高1年生)中尾ハナさんは川で溺れていた子ども2人を助けた後、力尽きて川に流されその尊い命を落としました。自らの危険を顧みず、勇敢に子どもを助けたハナさんの冥福を祈り、唐津西高では毎年ハナコフェアと称し、命の大切さを考える講演会を行っています。
今年度は、宮城県名取市にある津波復興祈念資料館【閖上の記憶】から、語り部の丹野祐子様を講師にお招きし、「東日本大震災が教えてくれたこと」と題してご講演をいただきました。
2011年3月11日。マグニチュード9.0の地震が発生し、大津波が東北地方を中心に太平洋沿岸を襲い、甚大な被害をもたらしました。丹野さんが暮らしていた名取市も津波が襲い、名取市閖上中学校の14名の生徒が犠牲となりました。丹野さんの大切な息子さんもその一人で、ご家族や住み慣れた自宅を一瞬にして失ってしまった悲しみは、言葉にできないほどでした。その後、復興に向けて立ち上がった丹野さんをはじめとする閖上中学校遺族会は、学校敷地内に慰霊碑を建立し、震災で失われた命を忘れないために、被災された方々の心安らぐ場所をつくるために、活動されています。
当たり前に明日がくるとは限りません。「またね」と言った友達と明日も必ず会えるとは限りません。震災当時1~3歳だった生徒にとって、この講演会で「一日一日を大切にする」という言葉の重みを知るきっかけになったのではないかと思います。講演後、生徒からは「被災された方の話を聞くのははじめてで胸が締め付けられた」「自分、家族、友人をこれまで以上に大切にしていきたい」という感想が聞かれ、生徒一人ひとりが【命の尊さ】について考える時間になりました。
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