H28.29AL研究のまとめ
入力日
2019年12月6日
内容
Ⅰ 研究主題
主体的な活動を通して学びに向かう生徒の育成
Ⅱ テーマ設定の理由
今やアクティブ・ラーニングへの期待は急速に高まっている。その発端となったのが中央教育審議会(2012年8月28日)の答申である。この答申には,学習者の「受動的な受講」から「能動的な学修(これまでは学習であったが,答申では学修)」への転換が必要とされており,そのことを「質的転換」とうたっている。つまり,「学習者である生徒が受け身ではなく,主体的に授業を受けられるようにしよう」ということであると考える。このことを踏まえ,アクティブ・ラーニング(能動学習,能動的学習)の授業をしている状態を例えるならば,教室の中でみられる普通の風景,すなわち,生徒が,前を眺めている・聞いている・ノートを取っている,という従来型の学習「以外」の活動をすべて包摂するような活動のことであると考えることができる。アクティブ・ラーニングをしている状態の例としては,以下のようなものをあげることができる。「クラスの中で,生徒たちが討論している」「学んだことを生徒同士で共有(シェア)している」「文字数や時間を限定して短いレポートを筆記させる」「3名から6名程度の互いに協働するグループをつくる」「学生の間で形式的な論争=ディベートをやる」「ビデオ映像を観た後で感想を披瀝させる」「遊戯性を伴ったゲームをおこなう」などである。このような授業形態を通して知識の活用力である「思考力・判断力・表現力」や「主体性・多様性・協働性」などの力や能力を身に付け,「知っていること,できることをどう使うか」を追求し,生涯にわたって学び続ける力,主体的に考える力を持った人材の育成を図るものと考える。
本校は,過去5年間,キャリア教育を推進し,学校・家庭・地域との連携を図りながら,学力の向上を図るための基盤をつくり,活力ある学級集団をつくるための様々な手立てについて研究を進めてきた。昨年12月に実施された県学習状況調査では,第1学年の英語が県平均を上回るなど成果もある程度見られた。これまでの研究内容を生かしながらも本校の課題である学力向上に向けて,全教科,全職員でアクティブ・ラーニングを取り入れた授業改善に取り組むことにした。
研究を進めるにあたっては,本校としてアクティブ・ラーニングをどのようにとらえ,また指導法を試行錯誤していく中で,本校独自のアクティブ・ラーニングの指導方法を確立していきたいと考える。
以上のような理由から本主題を設定した。これらの研究実践を通して子どもたちが主体的な活動を通して,学びに向かう生徒の育成を目指していきたい。
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