コミュニティ・スクール

 

令和4年度

地域を担う夢に向かって伸びゆく

『富士っ子』を育成するコミュニティ・スクール 

~小中一貫教育の取組を通した地域とともにある学校づくりへ~  

 

1 事業設定の理由

 佐賀市富士町では、平成25年度に、旧富士小学校と富士南小学校が合併し、新富士小学校となったのち、佐賀市より中学校区型(校舎分離型)小中一貫校の指定を受け、平成26年度に佐賀市立小中一貫校富士校が生まれた。現在、児童生徒数は、小学部が89名、中学部が34名、計123名である。美しい清流と緑豊かな山々に囲まれた学校で生活する児童生徒は、明るく純朴であり、地元に伝わる伝統行事やその他の地域の行事にも積極的に参加している。地域の方々も子どもたちの教育に大変協力的であり、学校の教育活動はもちろん、登下校の安全面でも尽力いただいている。地域と家庭、学校がひとつになり、夢に向かって伸びゆく児童生徒を育成する環境にある。

 富士校は、平成24・25年度に中学校区型小中一貫教育の指定を受けてから、小中同一の研究主題を掲げ、研究に取り組んでいる。月1回の小中合同協議会の中では、中学部教諭による乗り入れ授業や異学年交流活動、富士校体育大会等について、協議を重ねたり研修を深めたりしている。

 このように、学校運営協議会を設置した平成30年度からの2年間は、これまでの教育活動に各委員をはじめ、地域の方々が積極的に関わってくださった。その結果、児童生徒の活動がより充実したものとなった地域施設を活用しての「ふるさと学習」は、ふるさとのよさを再発見したり、夢に向かって努力することの大切さに気づいたりする貴重な学習となった。

 

2 事業の内容・方法及び学校と教育委員会の役割分担

 ア 学校応援スタッフによる教育活動の充実【かしこさ応援団・しなやかさ応援団】

  ○各教科における活用

   小学部 国語科:全学年「俳句」 6年「笹沢左保記念館での課外授業」

       生活科:1年「昔遊び体験」2年「町たんけん」

       社会科:4年「嘉瀬川ダム見学」

       道徳科:4年「人権教室」 5・6年「実業団ボート部との交流」

   中学部 国語科:全学年「笹沢左保記念館での課外授業」

       家庭科:3年「ふれあい保育体験」

  ○総合的な学習

   小学部 3年:「富士町の野菜作り」「温泉調査」「郷土料理 菖蒲御膳」

       4年:「富士町の清掃活動」「障害者施設との交流」

       5年:「ミヤマアカネの保全活動」

       6年:「老人ホーム訪問」

   中学部 1年:「お屠蘇作り」

       2年:「職場体験」「看護体験」

       3年:「看護体験」

  〇交流活動

       小5・中1:「椎茸コマ打ち体験」

  〇その他の教育活動

   小・中学部 「読み語り」(地域ボランティア)

   小学部 「交通安全教室(富士自動車学校)」

  〇各行事における教育活動

   小・中学部 「富士校体育大会」

   小学部 「富士小フェスタ」「感謝の会」

   中学部 「文化発表会」

 

 イ 地域ボランティア活動の推進

  〇地域のニーズに応えるボランティア活動の推進

   中学部 富士町体育協会:「町民運動会」「しゃくなげ湖マラソン」

       佐賀市役所富士支所:「ふれあい祭り」

  〇児童・生徒が企画するボランティア活動の推進

   小学部 「独居老人への敬老の日の手紙」「感謝の会への招待」

   中学部 「古湯映画祭」「清掃活動」

 

 ウ 学校運営協議会による学校経営への積極的な企画・運営の推進

  〇学校運営協議会での意見【熟議】を踏まえた学校運営を推進する。

   ・年度当初における学校経営案に対する改善案の提案及び承認

   ・学校評価の結果を踏まえた学校運営への提言、協力

  〇学校運営協議会で企画・立案した活動を学校教育の充実に生かす

   ・学習活動や各行事についての企画・運営

  〇教育活動の状況を学校だよりやコミュニティ・スクール通信等で地域に発信する。

 

 エ 研究成果の報告

  〇研究の成果をパンフレット等にまとめ広く公表する

  〇各種研修会等で研究の成果を発表する。

 

3 期待される成果

 コミュニティ・スクールがスタートした平成30年度は、第1段階として、地域人材を効果的に生かし、学校と地域の信頼関係を築くために「絆(きずな)・つながり」に重点を置いてきた。令和元年度からの2年目は、第2段階として、ふるさと学習を基盤に「ふるさと大好き」という方向性を掲げる。その結果、「ふるさと富士町」を愛する児童生徒の育成が徐々にではあるが効果があった。令和2年度の3年目は、新しいメンバー構成をと考えている。そして、「どんな時にも地域の宝である児童生徒のことを中心に据えた」考え方での熟議を行っていきたい。地域や保護者が「学校に協力するという立場」から「協働して学校を創造するという立場」へと変化することを目指したいと考える。


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