【校長室より】「3月28日 閉校に当たって『有明中学校よ、永遠なれ!』」
入力日
2024年3月28日
内容
有明中学校よ、永遠なれ!!
令和6年3月23日、本日、有明中学校は閉校式を迎えました。
本校は、昭和37年4月に、当時の有明村の3つの中学校が合併、有明村立有明中学校としてその歴史をスタートしました。同年10月に、町制施行のため有明町立有明中学校、平成17年には白石、有明、福富の三町合併により、白石町立有明中学校となりました。そして本年度、創立62年を迎え、3月末を以てその歴史に幕を下ろそうとしています。
その間、本校を巣立った卒業生は9897名に及び、現在の在校生を含めて本校に在籍した生徒は1万人を超えます。また、本校で勤務した教職員は、のべ1500名以上(毎年の教職員数を合計)に及び、学校長も私で20代目となります。
このように、本校は、昭和、平成、令和の三つの時代を駆け抜け、その長い歴史の中、多くの生徒や教職員の頑張り、保護者や地域の皆様のご支援・ご協力によってすばらしい伝統や文化を創り上げてきました。
創立以来、「自立・敬愛・誠実」の校訓のもと、生徒が主体性を発揮しながら日々の授業や生徒会活動、学校行事や部活動などに一生懸命に取り組んできました。
本年度、私たちは有明中学校のアンカーとして、生徒・教職員一丸となって、これまで積み上げられた伝統を受け継ぎながらも、さらに高め、有明中学校のゴールに向かって進んできました。そして、その姿を、これまで本校を支えていただいた保護者や地域の皆様、卒業生や本校に勤務された先生方など、有明中学校を大切にしていただいている全ての皆様に、お見せすると共に、私たち一人一人の心の中に「有中魂」を深く刻みたいと思ってここまでやってきました。
有中最後の体育大会や文化発表会。共に「有中魂、最高のフィナーレ」をスローガンとして掲げ、生徒が自ら企画・運営しながら、体育大会では応援合戦や有中ソーラン、文化発表会ではステージ発表や合唱コンクール、パフォーマンスタイムなど、一つ一つ主体的に活動し、大いに躍動した姿をお見せできました。
また、部活動では有明中学校として参加する最後の地区中体連で、出場したずべての団体種目で県大会出場を果たすなど、これまで先輩方から受け継いだ「有中魂」を十分に発揮し、有終の美を飾ることができました。
これらの伝統は、有中最後の生徒である1・2年生に受け継がれ、新しい白石中学校の礎となり、今後さらに飛躍してくれると思っています。
有明中学校には「笑顔さわやか、ひとみ輝く有中生」というキャッチ・フレーズがあり、長年受け継がれてきました。私は、この言葉が大好きで、いろいろな機会に生徒に話をしたり、保護者や地域の方にお伝えしたりしました。
この言葉には、中学生としてだけでなく、人が生きていく上で最も大切なことが込められていす。「さわやかな笑顔」は、自分や周りの人を楽しく幸せな気持ちにし、自分自身をも豊かにしてくれます。「ひとみが輝いている」のは、自分の中に「志」があり、それに向かって挑戦しているときであり、前向きに生きているときです。
いつまでも「さわやかな笑顔」と「輝くひとみ」を大切にしてほしいと思っています。
あと1週間で有明中学校は62年の歴史に幕を下ろします。これまで本校で築き上げられた伝統や文化の一つ一つが、卒業生や在校生、保護者や地域の方々、本校で勤務した先生方など、有明中学校に関わった全ての人の心に、忘れられない思い出として刻まれています。その有明中学校がなくなることに寂しさを覚えている人も少なくないと思います。
でも、これは新たな始まりでもあるのです。川の流れが続くよう、過去から現在、そして未来に向かって有中生の思いや魂は受け継がれ、それが新しい白石中学校へと繋がっていきます。一つの時代が終わり、新しいステージが始まろうとしているのです。
有明中学校はなくなりますが、ここで過ごした皆さんの思い出は決して消えることはありません。いつまでも色あせることなく、鮮やかに、ここにいるすべての皆さん一人一人の心の中に生き続けることでしょう。
さあ、私たち全員にとって有明中学校からの巣立ちの時です。
まさに、校歌の「ああ、堂々と誠実に、一路進まん いざ共に」です。
ここにお集まりの皆様と共に、有明中学校62年間への感謝と惜別の思いをもち、次に向かって堂々と進んでいきたいと思います。
これまで有明中学校を大切にしていただいた全ての方に、心からの感謝の思いを表し、学校長のご挨拶とします。
最後に、「有明中学校よ、永遠なれ」
令和6年 3月23日 白石町立有明中学校 第20代校長 川﨑 朗閲覧数
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